朝の法話  第一回

先週までは少し肌寒い日が続きましたが、今週になって校庭の桜の木々も満開を迎えました。

例年どおり本校の桜は見事に咲きましたが、先日の花見で見られた、皆さんの笑顔はそれに負けないくらい素敵でしたね。

さて、私たちの伊那西高校は、仏教、とくに親鸞聖人の教えを拠りどころに設立された学校です。毎週金曜日のこの時間に、全校で耳を傾け、私たち一人一人が、自分の生活を見直そうというのが、この「朝の法話」です。当たり前にしていることの中に埋もれている大切なことや考えるべき問題を、仏教の教えを聞きながら振り返ってみてはいかがでしょうか。

『仏説無量寿経』という経典に「身、自らこれを当くるに 有も代もかわる者なし」という言葉があります。

私たちは他の誰とも代わることのできないただ一人の存在として生きています。その人生は楽しいことばかりではなく、時に自分の思いと、現実におこっていることの違いを感じることもありますね。

そこに、苦悩が生じてきます。苦悩のある人生は辛いです。できれば苦しみのない人生を送りたいと思うのが私たちの願いです。

そんなとき、「人生は思い通りにいかない」と誰かが何か悟ったようにいう言葉も、苦悩の中ではなかなか受け止められないのが本当のところでしょう。

しかし、先の言葉はそういう苦悩もまた、自分を育ててくれるものである、何故ならば苦悩の原因は自分の思いどおりにしたい心から離れられないからである。そういう自分の生き方を正しく受け止めるところに、たとえ苦悩の人生であったとしても本当にかけがえのない人生だったと気付かされるのです。