朝の法話  第八回

今日は、親鸞の教えを学んだ藤代聡麿(ふじしろとしまろ)という先生の、「これからが、これまでを決める」という言葉を紹介したいと思います。

この時期、みなさんは一学期の自分自身の生活について振り返ることがあったと思います。頑張れたことや成功したことなど、良かったと言えることもあったと思いますが、うまくいかなかったことや失敗してしまったことなど、反省点も多く見つかったはずです。

私たちは、成功は自分の価値を高めるもので、失敗は自分の価値に傷を付けるものだと考えてしまいます。何かに失敗すると「こんな自分はダメだ」と、自分に価値がないと考えてしまうものです。そして、自分の価値に傷を付ける失敗をなかったことにしたり、できるだけ失敗を隠そうとしたりするのです。しかし、そうは言っても、過去の出来事を消したりなかったことにすることはできません。

こうして、過去の出来事に心が縛られ、身動きができなくなることがあります。そのような時、今日の「これからが、これまでを決める」という言葉が、前に進むためのヒントになります。

過去の失敗が消えることはありません。しかし、これからの自分自身の生き方次第で、自分にとってマイナスでしかないと思っていた失敗から、大切な意味を見出すことができ、失敗とともに歩んでいくことができるようになるのです。これは反対に、どれだけ輝かしい過去があったとしても、これからの生き方次第では、それらがまったく無意味なことにもなってしまうということも表わしています。

大切なのは、「これから」の自分の生き方です。そして、「これから」の自分を作っていく最初の一歩は、「今」の自分に他ならないのです。