朝の法話  第九回

長い夏休みが終わり、今週から二学期がはじまりました。

九月といっても日中は暑い日が続きますので、体調管理には留意したいものですね。

さて、この二学期は長丁場です。行事もあり、いろんな経験ができる時期です。ホームルームに目を向けると、クラスメイトと親睦を深められる一方で、意見が合わず衝突することもあるでしょう。波風立てずに穏便に過ごせれば、というのが私たちの本音でしょうが、そうはいかないのが私たちです。

中国の兪曲(ゆきょく)園(えん)という人が書いた『顔面(がんめん)問答(もんどう)』という随筆があります。

内容は擬人化した口と鼻と目と眉毛の問答です。ある日、口や鼻や目は顔の一番高い位置にある眉毛に向かってこう言います。

「君は我々より高い位置にいて、偉そうにしているがいったい何の役に立っているんだ」と。

すると、眉毛は「いかにも君たちのいうとおりだ。私は君たちのように、食物を摂ったり、呼吸したり、ものを見ることができない。私はただここにいるだけで、何一つ役に立っていない。本当にすまないと思う」と言いました。これを聞いた口や鼻や目は「今まで自分たちのこころがけで暮らしてきたがそれは間違っていた」と、反省したのでした。

たとえばホームルームでも、自分の思い通りにいかないと腹が立ち、人やもののせいにしてしまうことがあります。しかし、それでは口や鼻や目との生き方と同じで、《私が、私が》というわがままな自分に気付けていないのと一緒ではないでしょうか。

私たちは自分ひとりでは生きていません。私をとりまく全ての人がいて今の私がいるのです。不都合なことを周りのせいにする前に、自分の姿に気付かされた眉毛のような心持ちになりたいものです。

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