朝の法話   第五回

六月に入り、衣替えとなりました。冬服から夏服に替わり、涼しそうでさわやかなイメージに変わりましたね。

さて、クラスマッチが終わり、いよいよ西高祭に向けての準備が本格化します。伊那西高校の文化祭は、実に多く方が来校します。毎年来校者が「来てよかった」「感動した」と褒めて下さるのは、ひとえに全校で取り組んだおかげでしょう。しかし、毎年、その本番を迎えるまでには沢山の事がおこり、時には意見が衝突し、うまくいかないことがあります。

室町時代の僧で、一休宗純という人がいます。「一休さん」の愛称で知っている人も多いかと思います。そんな「一休さん」がテレビで放送されたとき、CMの前に必ず「あわてない、あわてない、一休み一休み」ということばをいいます。西高祭に限ったことではありませんが、忙しくなるとついつい、慌ててしまったり、立ちどまって冷静に考えることができなくなったりする時があります。急いでいる時こそ落ち着いて行動する事は分かっているのだけれど、なかなか、一休さんのことばどおりにはいきません。

私たちの生きている社会は、物質的に豊かになりました。ボタン一つでほしいものが手に入るなど、生活も便利で快適です。その反面、早いものが良いとされ、落ち着いて考える機会を失っているのかもしれません。

仏教の行法に「止観」というものがあります。「止まる」と「観る」で、「止観」といいます。これは、立ち止まって、よく事実をみるところから始めるという意味です。

よく、忙しくなると自分のことしか見えず、周りが見えないという言葉をききます。しかし、ほんとうにみえていないのは、自分自身ではないでしょうか。一つの行事が、目の前のことに心を奪われ、肝心の自分自身が浮足立っていたことに気づかせてくれるかもしれません。

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