トイレの詰まりは自然に治る?便や紙を放置しても大丈夫?
- 2022.05.13
- トイレトラブル
トイレのつまりは、放置しているとそのまま自然に治る場合もあります。
一方で、そのままにしておくことがよくないトイレの詰まりもあります。
放置して様子を見てもよい状況といけない状況を知るためには、「つまり」の原因や症状などについての正しい理解が必要です。
自然に治るトイレの詰まりの条件とは?
トイレの詰まりが自然に治るには、2つの条件があります。
基本的にこれらに該当する場合にのみ、トイレの詰まりをそのままの状態にしておいても問題ありません。
本来は水に溶けるものが詰まっている
放置していてもそのまま自然に治るトイレの詰まりとは、本来水に溶けるものが詰まっている状況です。
本来水に溶けるものが詰まってしまった場合、時間の経過とともに少しずつ詰まっているものが水に溶けてほぐれていくため、詰まりが自然に解消することがあります。
本来は水に溶けるものとは、具体的には以下のものです。
- トイレットペーパー
- 排せつ物
- トイレに流せるタイプのクリーナーや猫砂など
最近ではトイレに流せるタイプのティッシュペーパーも増えています(ただし、大量に流すとトイレットペーパーよりは詰まりやすい傾向があります)。
これらは、少しずつ水に溶け出すため、時間が経過すると自然に解決する場合があります。
特に、少しずつ水が流れている場合などは、自然につまりが解消される可能性が高いです。
つまりが軽度である
トイレットペーパーや排せつ物の詰まりであっても、重度の詰まりの場合は時間の経過を待っているだけでは解消しません。
大量にティッシュペーパーを流してしまった際や、ラバーカップなどのトイレつまり対策グッズなどを使用しても解消しないときなどは、放置するよりも水道修理業者を依頼するなどの対策をした方がスムーズです。
自然に治るトイレのつまりと放置すると治らない場合との判断ポイント
トイレが詰まってしまったときに、放置してよいかどうかの判断を見極めるのは簡単ではありません。
長時間放置した結果つまりが解消しない場合、不都合を感じる時間帯が長くなるという結果にもつながります。
押さえておくべきポイントは3点です。
固形物のつまりや配管の故障のつまりはNG
金属・プラスチック・ゴムなどの固形物を誤って便器に落としてしまった場合、長時間放置してもトラブルが解消する見込みはありません。
その間に水流によって「つまり」の物質が奥まで流されてしまい、状況が悪化するケースも考えられます。
固形物の場合は、ラバーカップ(スッポン)などでの対処も難しく、手を便器の中に入れて直接拾い上げるか、水道修理業者に依頼するかのいずれかの対処が現実的です。
紙オムツなどの水を吸って膨らむものは放置NG
紙オムツや尿取りパットなどの水を吸って膨らむものは、放置していても状況が改善しません。
これらは「吸水ポリマー」といって水を吸うと膨張する素材が含まれています。長時間トイレの配管に詰まっていると、配管を圧迫して破損につながってしまうこともあります。
紙オムツや尿取りパッドなどが詰まった時の具体的な対策は、以下のとおりです。
- 手を伸ばして拾い上げる
- 食塩・苛性ソーダで膨張を抑える(ただし、効果は一時的)
- 水道修理業者に依頼する
これらの水に膨らむものも、的確な判断が必要とされます。
2~3時間待っても解消されない場合は対処が必要
トイレットペーパーや排せつ物が詰まってしまって自然に治る際は、大体1~2時間程度でつまりが解消されます。
2〜3時間経過しても詰まりが解消している兆候が全く見られない場合(少量ずつでも流れている感じがしないとき)は、放置する方向を転換して行動をしましょう。
トイレのつまりを自然に治す際の注意点
トイレのつまりを放置して治す場合に、いくつか守っておきたい注意点があります。
この章では、特に注意しておきたいポイントを2点解説します。
待っている間はトイレを使用しない
トイレの詰まり解消のために待っている間は、トイレを使用しないのが原則です。
詰まっている状態でトイレを使用する(水を流す)と汚水が溢れてしまう可能性もあり非常に不衛生です。
マンションなどの集合住宅の場合は、配管から水が溢れて他の部屋の住民に迷惑を掛けてしまう可能性もあります。
放置NGの場合は早期の対策が重要
放置しても治らないことが明確な場合には、早急に対応しましょう。
特に固形物や、水を吸って膨張する物質をトイレに落としてしまったときには要注意です。
固形物を落とした場合は、例えトイレが詰まっていなかったとしても、そのまま使用し続けていると詰まる可能性があります。
落としたものが排水升まで流れてきたことが確認できるとき以外は、できるだけ早く対処をしてください。
※排水升は、下水の逆流や下水管への流出を防ぐために屋外に設置されている中間点です。もし、トイレに落としたものがきちんと流れた場合には、排水升で止まることが多いです。
トイレの詰まりを放置する際に効果を高めるためのコツ・ポイント
トイレの詰まりは、ただ放置するだけではなく、コツ・ポイントを併用することで効果を高められます。
この章では、2つのポイントを解説します。
お湯を使用する
トイレの「つまり」が自然と解消されるのは、詰まっているものが水に溶けるためです。
そして、水よりもお湯の方がものを溶かす力が強いため、タンクの水よりもお湯を使用するほうが効果を期待できます。
手順は、以下のとおりです。
<手順>
- ゴム手袋を着用し、灯油用ポンプもしくは乾いた雑巾を使ってトイレの水を抜く
※水と混ざって温度が低下しないようにするため - 40~50℃のお湯を、トイレ排水口に注ぐ
- 60分ほど放置する
ただし、一気に大量にお湯を注ぐと跳ね返りによって周辺にお湯が飛び散ってしまうため、少量ずつおこないましょう。
また、お湯の温度は50℃以下が目安です。熱湯を注ぐと便器が破損したり部品の劣化を招いたりすることがあるため、NGです。
薬剤を使用する
薬剤を使用することで、より強力にトイレの詰まりを解消することもできます。
特に効果的なのは酸性の薬剤か重曹+クエン酸の組み合わせです。
酸性の薬剤(サンポールなど)
酸性の薬剤は、アルカリ性の尿石を溶かすのに効果的です。
尿石は、尿に含まれる成分が固まってできたもので、トイレの黄ばみやにおいの原因になる物質です。
尿石は便器や排水管の中で固まり、「つまり」の原因になります。
また、尿石のつまりによって排水路が狭まっているところにトイレットペーパーや排せつ物などが詰まるというパターンもあります。
酸性洗剤を使用する際の手順は、以下のとおりです。
<手順>
- 衛生対策をして、トイレの水を抜く
- 酸性洗剤を排水口から注いて15~30分程度待つ
- 可能であればラバーカップなどで配管内に残っている「つまり」をキレイにする
重曹+クエン酸
重曹とクエン酸を使用することで、炭酸ガスの力によって排せつ物やトイレットペーパーなどの「つまり」を解消できます。
簡単な流れは以下のとおりです。
<手順>
- 衛生対策をして、トイレの水を抜く
- 重曹150cc・クエン酸100ccの順で便器に注ぎます
- 40~50℃のお湯をトイレに注ぎます(分量は便器の容量の半分程度)
放置しても治らないトイレの詰まりに対する対処法
放置してもトイレの詰まりが解消しないときには、具体的な対処が必要です。
この章では、2つの対処法を解説します。
トイレ詰まり対策グッズの使用
ご自身で対処する方法として最も現実的・効果的なのはトイレつまり対策は、道具の使用です。
ラバーカップ・真空式パイプリーナー
これらは、吸引力によって詰まりの物質を引っ張り出して詰まりを解消する仕組みです。
排せつ物・トイレットペーパーなどの「つまり」に対して有効です。
ワイヤーブラシ
ワイヤーブラシは、ワイヤーの先端にブラシがついている配管専用の清掃器具です。
先端のブラシで詰まっている物体をほぐしたり、引っかけて拾い上げたりすることができます。
これらのトイレ詰まり対策グッズは、ホームセンターで1,000から2,000円程度の金額で購入できます。
水道修理業者への依頼
放置していても流れる兆しがない場合には、水道修理業者に依頼する方法もあります。
水道修理業者に依頼をすれば、大半のつまりに対して即日対処が可能です。
また、DIYでは実質的に対処不可能な配管の故障や劣化などの対応も水道修理業者であれば対応できます。
ここで重要なポイントは、どの水道修理業者に依頼すべきかという点です。
日本全国に多数の水道修理業者があり、サービス内容や技術力は業者によってそれぞれ異なるためです。
さまざまなポイントがありますが、チェックすべきポイントは下記のとおりです。
- 実績があり資格保有者が多数在籍している
- 顧客目線で親身な対応をおこなう姿勢を取っている
- スピード駆けつけに対応している
まとめ
トイレが詰まったとき、状況によってはそのまま放置していれば治る場合があります。
特に、トイレの水が少しずつでも流れているときには、そのままつまりが解消することも少なくありません。
ポイントは、詰まっているものが本来は水に溶けるものであるか否かです。
放置して詰まりが解消する場合、手間がかからないので負担が少ないというメリットがあります。
ただし、つまりが簡単に解消しない場合には、迅速かつ的確な対応も必要です。
その場合には、ホームセンターなどで販売されているトイレつまり対象グッズを使用するか、専門業者に依頼すると解決できます。
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